銘版

余白の1ヵ所に銘版が記されている
銘版についてのご説明をいたします。お菓子や、清涼飲料水などの容器に、商品を作った会社の名前が書かれているのと、同様の道理で切手にも図柄をデザインした部署や、作成した部署や会社の名前が書かれているのです。この名前が書かれている事を“銘版”と呼んでいます。大体、日本の切手は、基本的に切手シートの下部に余白が設けられているので、その余白の1ヵ所に銘版が記されています。ですが、世界中の国や地域で切手の基準や、ルールが全て日本と同様という訳ではないのです。むしろ、世界では日本のように銘版を記載する事の方が少ないように感じます。

他国の切手に記載される銘版
まず、中国ですが、中国にいたっては、切手シートに設けられている余白の部分に数ヵ所に、銘版が印刷されている事が多くあります。そして、スイスやデンマークといったヨーロッパ大陸の国や地域では、大体が1枚1枚の切手の下辺部分に、銘版が書かれている事が多くあります。少しわかりにくくなってしまったので、簡単な銘版の違いをご説明いたします。日本の銘版は、余白部分に記載されているとご説明いたしましたが、他国の切手に記載される銘版は、切手1枚1枚に記載され、「この会社が制作しました」という証を、前に出しているという事ですね。
銘版は、切手がどの会社でデザインされ、作成されたかを表しているものです。基本的に日本の切手は、銘版からお札の構造と同様の部署の、“国立印刷局”で作成されているという事が分かると思います。なので、郵政組織が郵便制度に関わっているからといって、切手も作成しているという訳ではないのです。そして、近年では、 民間企業の凸版印刷株式会社によって、海外の印刷会社の切手の作成も行っているのです。